「WORK! DIVERSITY」とは、日本財団が中心となって取り組んでいる、働きづらさを抱えている方を対象とした、新しい就労支援モデルをつくるプロジェクトです。2022年9月から、岐阜市、千葉県、福岡県にて、日本財団WORK ! DIVERSITY (ダイバーシティ就労)実証化モデル助成事業を開始しました。
ぎふ就労支援センターでは普段、障がいがある方の就労支援を行っています。
その経験が働きづらさを抱えている方の就労支援にも生かせるのではないかと考え、このプロジェクトに参加させていただき、岐阜市の就労継続支援A型事業所の「ダイバーシティ就労支援拠点」となりました。2022年11月から、1名の利用者受け入れを開始しております。
今回、日本財団と共に WORK ! DIVERSITY を推進している岐阜市を代表して、柴橋正直岐阜市長が、当社でのWORK ! DIVERSITYの様子を視察、支援に来てくださいました。
その様子をご紹介します。
ご訪問の様子
柴橋市長は、市長に就任される前に、発達障がいがある子どもたちの学習支援を行っていた経験をお持ちで、ジェンダーギャップ解消への取り組みに対する意識も高く、ダイバーシティ(多様性)には深い理解と積極的な姿勢があるご様子でした。
今回の視察には、事業全体のマネジメントを行っている中間支援事業者の代表、後藤千絵様(一般社団法人サステイナブル・サポート代表理事)も同席され、民間の立場から柴橋市長と積極的な意見交換をしてくださいました。
改めて「官民連携なしにWORK ! DIVERSITYなし」ということを感じました。
WORK ! DIVERSITYとして、実際に当社で働いているスタッフと柴橋市長でリモートにて面談も実施しました。
スタッフより「今まで就労支援の対象外とされていた自分にダイレクトな支援をしてもらえて、非常にありがたかった、WORK ! DIVERSITYを通して自分の夢や、やりたいこともできてきた」という意見があり、
柴橋市長からも「自分のペースというのがキーワードになる、それぞれの環境や場所に合わせた支援をしていくことが大事なこと」というお言葉をいただきました。
柴橋市長は、「障がいのあるなしに関わらず、働きづらさ・生きづらさを抱えている方の働くチャンスを作っていく!という大きな使命役割が企業にあり、社会の好機になるということが広がっていくと全てのことに繋がっていく。また、そういった取り組みをしている企業は、働きたい方からも選ばれる。WORK ! DIVERSITYにしっかりと取り組んでくださる企業はこれからも社会から必要とされ生きていく企業なんだ。」
という理念を持っていらっしゃいます。
当社代表のコメント
本日は、岐阜市役所から柴橋市長が『ぎふ就労支援センター』へお越しになっていただきました。ご来社の趣旨は、公益財団法人日本財団とともに岐阜市が実施するWORK!DIVERSITY「ワークダイバーシティ」実証化モデル事業として、様々な理由で働きづらさを抱える方への就労支援を提供するために、ぎふ就労支援センターは就労支援拠点として活動を行っており、その現地視察とあわせて、ワークダイバーシティの利用者さんと就労支援員へ激励のお言葉を頂戴致しました。
柴橋市長からの激励には、ワークダイバーシティの利用者さんへ、参加されるきっかけや、実際に利用されて感じたことや将来の目標など、実際に就労に対して困難を感じている方の立場に立たれたご質問をいただくことにより、利用者さんにとって多くの安心感と希望が持てたこと心より感謝申し上げます。
また、私ども就労支援拠点事業所にとっても、日々の就労支援における姿勢や、事業所としての使命など、労いのお言葉の中にも大切な気付きをご教示いただける機会となりました。
WORK!DIVERSITY(ワークダイバーシティ)プロジェクトin岐阜は令和4年9月よりスタートしました。私たち、ぎふ就労支援センターは、本事業の目的をしっかりと理解するとともに、様々な理由から「働きたいのに働けない」状況にある方へ、お一人おひとりに寄り添ったサポートを提供して参ります。
柴橋市長はじめ、市役所の皆さまにおかれましては、ご多用のことと存じますが、岐阜駅近くに御寄りの際にはお気軽に、ぎふ就労支援センターまでお越しいただき、より良い事業運営のためにもご指導ご鞭撻を賜ります様、何卒宜しくお願い申し上げます。
利用者のコメント
今回初めて柴橋市長さんとお話しさせてもらい、とても明るく気さくな方で、私のつたない話もしっかり聞いて受け止めてくださり、感謝しています。率直に言えば、たくさん話せてとても楽しかったです。もっと思いを話したいくらいです。
私の特性として、人と対談することは大好きなのですが、尋ねられたことに対して100%で返したい気持ちがあふれ、いつも真剣に話しすぎて後悔する癖があります。今回も、会話を振り返って思い出すことといえば、「まぁーた話しすぎたー‼」という悶絶です。変なことを言わないように細心の注意を払ってはいるのですが、その場の雰囲気によっても正解は異なるので、自分の話した内容や振る舞い、言葉遣いが適切ではなかったと思い、のたうち回っていました。
すぐにGSCスタッフの皆さんに「私、何かご迷惑をおかけしなかったですか?」と聞きたい気持ちにかられましたが、とりあえず何も悪いことはなかったと思い直し、「どうしても気になったらあした聞けばいいや」と思うと少し安心できました。普段、GSCスタッフさんにはチャットで何でも聞けるのでとても心が気楽です。
それに加え、幸い一人で苦しむ前に母にこの出来事を話すことができ、母からは「市長さんと話せて、しかもその場で自分の意見を言えるなんて私にはできないから、ある意味すごいよ。笑」「楽しかったんじゃない?いつもより顔が明るいよ」と言われました。
私は「……そうか。確かに……楽しかったかもしれない。この悶絶は苦しみの悶絶じゃなくて、楽しかった興奮が残っているだけかもしれない」と思いました。翌日には、スタッフの方々の労いの言葉に励まされ、昨日のことを褒めていただき、心からほっとしました。
記憶の反芻と後悔に頭も体もフル稼働で疲弊してしまう私ですが、抱えた不安を受け止めてくれる人がいること、些細なことも我慢しないで話せること。これはとても大事なことだと思いました。
今回は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
最後に
ぎふ就労支援センターでは、「障がい者の可能性を社会につなぐ」というパーパスの元、スタッフ一人ひとりの可能性を伸ばしていくための支援を行っています。さまざまな理由から働きたくても働けない状況にある方にも、一人ひとりに寄り添った支援を行うことが、その方たちの可能性を広げることに繋がっていくと考えております。
当社でのWORK ! DIVERSITYの激励にお越し下さった柴橋市長、
また、このような機会を設けてくださいましたサステイナブル・サポート後藤様、
ありがとうございました!
これからも、「誰もが働く喜びをかみしめることができるまちづくり」を目標にプロジェクトを推進していきます。
■WORK!DIVERSITY PROJECT in GIFUの概要
https://workdiversitygifu.com/