大人の発達障害

【ADHD】頭の中がごちゃごちゃする原因とは?頭がうるさい時の対処法5選も紹介!

この記事を読んでいるADHDの方の中には、集中して物事に取り組みたい時に限って、頭の中がごちゃごちゃして、うるさく感じる方も多いのではないでしょうか?

一度に多くの仕事を振られた時や、帰宅後に時間が迫られている中で家事を行う時など、生活を送る上で困る場面も多々あると思います。

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「どうして頭の中がごちゃごちゃうるさくなるの?」
「やらなきゃいけないことが多い時ほど、頭の中がごちゃごちゃする」
「少しでも改善したい……」

このような悩みを抱えているADHDの方に向けて、

  • 頭の中がごちゃごちゃする原因
  • 特に頭の中がごちゃごちゃしてしまう場面
  • 頭の中がうるさい時の対処法

などを紹介していきます。

少しでも参考になれば幸いです。

そもそもADHD(注意欠如・多動症)とは


ADHD(注意欠如・多動症)とは、

  • 不注意(集中力が続かない/忘れ物や落とし物が多い)
  • 多動性(じっと座っていられない/落ち着きがない)
  • 衝動性(突発的に行動したり発言したりする)

などの特徴が目立つ発達障害のひとつです。

前頭葉の働きが弱いとされている

発達障害の原因は、未だに詳しく分かっていません。しかし最近では、ADHDは脳の「前頭葉」の働きが弱いために、様々な症状が発生すると考えられています。 前頭葉は、物事を順序立てて考えることやコミュニケーションを取ることなど、人間らしい行動を担っている部分です。そのため、ADHDの方は、思考のコントロールがしにくい傾向があります。

前頭葉の活性化には「ドーパミン」という神経伝達物質が必須になります。本来は、そのドーパミンを「ニューロン」という神経細胞が前頭葉まで運んでくれる仕組みです。

しかし、ADHDの場合はその連携が上手くいかず、前頭葉がドーパミン不足になってしまうのです。そのため前頭葉の動きが弱くなり、不注意や多動性、衝動性の特性に繋がると言われています。

ADHDの頭の中がごちゃごちゃする原因

焦ってパニックになるイメージ

ADHDの方が、頭の中がごちゃごちゃしてしまい「うるさい」と感じる原因は複数あります。

個人差はありますが、ここでは主に5つを紹介していきます。

  • 感覚が過敏で集中しにくい
  • 衝動性が強く、気になることが多い
  • ワーキングメモリが弱い
  • 物事を同時に処理することが苦手
  • 優先順位をつけることが苦手

順に見ていきましょう。

感覚が過敏で集中しにくい

ADHDの方は聴覚や視覚などの五感が敏感で、様々な刺激を受けやすいとされています。

具体的には、

  • 話し声
  • 電話のコール音
  • くしゃみや咳払い
  • 外から聞こえる車や工事の音
  • 室内の明かり
  • 太陽の眩しさ

などです。

こうした外部からの刺激に過敏なので、知らず知らずのうちに脳内の情報量が増えてしまい、集中することが難しくなってしまいます。

衝動性が強く、気になることが多い

ADHDには、「衝動性」の特性があります。上記のようなことに対して、急に気になったり興味をもったりすると、我慢できずにすぐに反応してしまうことがあります。

例えば、集中してAの作業を行っている時にも、

「そういえばさっきのBとCの作業大丈夫だったかな……あっ、あのDとEのやつ何だろう……」

のような状態になるので、頭の中がごちゃごちゃしやすく、うるさくなってしまうと考えられます。

ワーキングメモリが弱い

ADHDの方は、「ワーキングメモリ」が弱いとされています。ワーキングメモリとは、頭に入ってきた情報を取捨選択して、記憶したり消去したり整理する能力のことです。

物が多い部屋から使いたい物を探し出すことが大変なように、「脳内の情報を整理する」ことは生活を送る上でとても大切な要素です。そのため、ワーキングメモリが弱いと覚えておかなければならない記憶を適切な場面で取り出すことが難しく、作業が詰まってしまいます。

結果的に時間の余裕がなくなり、「やるべきことに迫られる→集中力が続かない→焦るほどに単純なミスが増え、脳内がうるさくなる」といった悪循環に陥りやすくなります。

物事を同時に処理することが苦手

ADHDの方は、2つ以上の物事を同時に行うことが苦手とされています。

人間は主に、

  • 継次処理・・・情報に順番をつけて、ひとつずつ処理をしていく
  • 同時処理・・・情報の関連性を考えて、全体的に処理をしていく

のどちらかで情報の処理を行うと言われています。

ただし人によって得手不得手があり、特にADHDの方は、後者の同時処理が苦手な傾向があります。また、ひとつの物事に注ぐ集中力がとても高いので、それがメリットになることもありますが、仕事の内容によっては良く思われないこともあるでしょう。

よって、やることが多くなればなるほど、同時に行わなければならない作業に追われ、頭の中がごちゃごちゃしてしまいます。

優先順位をつけることが苦手

ADHDの方は、「物事の優先順位をつけること」が苦手とされています。

先述したように同時に物事を処理することが苦手で、さらに優先順位をつけることも苦手なので、何から手を付けていいか分からなくなってしまいます。よって、やらなければならないことよりも、自分のやりたいことを優先して注意されてしまったり、他者から見たら非効率にも思える行動をしてしまったりすることもあるようです。

優先順位をつける場面は、日常生活において数多くあります。「分からない」が多いことは、精神的に強いストレスがかかるでしょう。自身にとっても周りの人にとっても困ることが多いので、工夫や対策をとる必要があります。

ADHDを含む発達障害の症状については、以下の記事でも詳しく解説しております。

特に頭の中がごちゃごちゃしてしまう場面

落ち込む女性

ADHDの方は、様々な原因から頭の中がごちゃごちゃしてしまうことが分かりました。

ここでは、特にごちゃごちゃしてしまう場面について、主に3つの状況を紹介していきます。

  • マルチタスクをこなさなければならない時
  • 要点をまとめて話さなければならない時
  • 日常的に頭の中はフル回転している

順に見ていきましょう。

マルチタスクをこなさなければならない時

上記でも書きましたが、ADHDの方は優先順位をつけることが苦手なので、マルチタスクをこなすことが人一倍大変になります。具体的には、職場であれば、普段担当している仕事内容に加え、納期の関係で急遽追加された仕事をやる。家庭内であれば、洗濯や料理などの日々追われる家事、などがあります。

時間の都合上、A→B→Cで行うことが1番早く見えても、時間に追われる中でマルチタスクをこなさなければならないと思うと、余計に焦ってしまいますよね。

時間に追われながら物事を処理することは、普段マルチタスクが苦にならない人でも焦りやミスが増えるので、特に苦手なADHDの方は、より大変になってしまいます。

要点をまとめて話さなければならない時

ADHDの方は、結論が明確ではない雑談や、長時間の会議が苦手な傾向にあります。

話したいことが次々に出てくるため、内容がうまくまとまらず相手に伝わりにくくなってしまったり、突発的に話の内容が変わるため、相手を混乱させてしまったりすることもあるようです。

特に、「短く分かりやすく話す」ことが求められる場面では、なんとか要点をまとめようと頭を回転させればさせるほど、頭の中がごちゃごちゃしてしまいます。

日常的に頭の中はフル回転している

そもそもにはなってしまいますが、ADHDの方は日常的に頭の中の情報量が多く、ごちゃごちゃしてしまうことが多いとされています。

様々な情報を「忘れる」「気にしない」ことは、脳内を整理整頓する上でとても大切になってきます。しかし、特性の影響で「常に考えて」「気になる」状態のADHDの方にとっては、生活を送っているだけで脳がパンパンになってしまい、強く疲労を感じることも多いでしょう。

うまく情報や思考の整理整頓ができないと自分の脳内がうるさく感じてしまい、場面や状況に関わらず、精神的にも肉体的にも疲弊してしまいます。

発達障害の方は、そういった影響で二次障害を起こす可能性が高くなることが分かっています。二次障害というのは、日々のストレスや人間関係の悩みから、うつ病や精神疾患になってしまうことを言います。

ADHDで頭の中がうるさい時の対処法5選

上記で、ADHDの方がなぜ頭の中がごちゃごちゃしてしまうのか、特にごちゃごちゃしてしまう場面などを解説してきました。

では、どうすれば少しでも改善するのでしょうか?

合う合わないの個人差はありますが、ここでは頭の中がごちゃごちゃしてしまい、うるさい時の対処法を5つ紹介します。

  • 刺激を少なくする
  • 作業の手順が視覚的に分かるようにする
  • 鉄分や亜鉛のサプリを摂取する
  • 適度な運動をする
  • 精神科や心療内科を受診する

順に見ていきましょう。

刺激を少なくする

ADHDの特性から、聴覚や視覚から刺激を受けやすい方は、工夫次第でダメージを軽減させることができるかもしれません。

具体的には

  • イヤーマフを使用する
  • イヤフォンで落ち着く音楽や声を聴く
  • 色付きや眩しさを軽減できる機能のついたレンズを使用した眼鏡を使用する
  • カーテンやパーティションを使用する
  • 職場の環境を工夫してもらう

などがあります。

ただし、人によって程度は異なるので、自分に合った適切な対策が必要になります。

作業の手順が視覚的に分かるようにする

ADHDの方は、物事の関連性を整理することが苦手な傾向にあります。

付箋やスマホのアプリなどを利用して作業の順番を整理したり、何を優先的にやるのかを職場の人にあらかじめ聞いておいたりすると、作業の手順が可視化され、やりやすくなる方もいるようです。

他にも「文字からの情報の方が覚えやすい」「図形や絵からの情報の方が頭に入りやすい」など、情報を整理しやすい方法は人によって変わるので、自分だけの工夫を探してみるのもいいですね。

こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

ADHDはスケジュール管理ができない?便利な予定管理アプリも紹介!

鉄分や亜鉛のサプリを摂取する

ADHDの方の中には、血液検査をすると鉄分や亜鉛不足と診断される方がいるそうです。

鉄や亜鉛が基準値を下回っている欠乏の状態であると、貧血症状のほかにも、脳の神経作用に影響を及ぼすことが分かっています。さらには、憂鬱な気分になる、思い悩みやすくなる、集中力がなくなるなどの精神症状が現れることもあります。

鉄分や亜鉛が豊富に含まれている食材には、レバーや赤みの肉、牡蠣などがあります。しかし、補うには毎日ある程度の量を食べなければなりません。正直それは大変ですよね。そこで、手軽に補給できるのが“サプリ”です。

特に、女性は生理があるので不足しやすい状態にあります。ドラッグストアや通販でも手軽に買えるので、気になる方は一度検討してみてはいかがでしょうか?

適度な運動をする

ヨガやウォーキングなどの軽い運動でも、短時間で気分がよくなり、脳の前頭前野の機能が活性化されることが分かってきています。

厚労省が提供しているガイドブックにも、このような記載がありました。

有酸素運動や身体活動の促進を検討した研究では、全般的認知機能だけでなく複数の課題を行える「実行機能」や「言語」、さらに「処理速度」などの認知機能への効果がみられました。

運動をすることで、脳の血流量が増加したり神経細胞が増えるといわれています。また、運動によって「神経栄養因子」と呼ばれるたんぱく質が増え、脳の容積も大きくなることがわかっています。

引用:あたまとからだを元気にする MCIハンドブック(P29)

 
ただし、いきなり激しい運動をすると、怪我に繋がります。「普段運動なんて全くしない……」という方は、まずYouTubeやSNSなどで【初心者 ストレッチ】と検索して出てくる動画などを参考にするのもオススメです。

他にも、任天堂から発売されているSwitchなどのゲームソフトで、遊び感覚で始められる運動や、移動中に手軽に取り入れられる散歩などもあるので、自分にあった運動習慣を見つけていけるといいですね。

精神科や心療内科を受診する

大人の発達障害については、「精神科」や「心療内科」で相談できます。最近では、「発達障害外来」などを設置している病院も増えているようなので、まだ受診をしたことがない方は、お近くの病院を探してみてください。

先述したように、ADHDは脳内の神経伝達の乱れから前頭葉の機能が低下している状態です。そうした状態を改善してくれる治療薬があり、保険適用もされています。

薬物療法で特性が改善される可能性があるので、まずは相談することが大切です。脳内が整理できると、ごちゃごちゃしたうるさい感覚が減るかもしれません。

他にも、カウンセリングを受けて、行動パターンやスケジュール管理などを見直す治療方法もあります。少しでも日常生活が送りやすくなるように、ネットの自己診断で終わるのではなく、しっかりとプロの意見を聞くことが大切です。

また、精神科等には「精神科デイケア」というサービスが存在し、リハビリを兼ねた通院をすることも可能です。

以下の記事にて詳しく解説しておりますので、あわせて読むことをオススメします。

まとめ

  • ADHDは発達障害の一つ。前頭葉の働きが弱いために、不注意や多動性・衝動性の特性に繋がると言われている
  • 頭の中がごちゃごちゃする原因として、 感覚が過敏で集中しにくい・衝動性が強く気になることが多いことが挙げられる。他にもワーキングメモリが弱く、物事を同時に処理することや優先順位をつけることが苦手な一面がある
  • マルチタスク時や、要点をまとめて話すのが必要な時等はごちゃごちゃしやすい。加えて日常的に頭がフル回転しているため、脳が疲れ気味であることが多い
  • 頭の中がうるさい時の対処法として、刺激を少なくする・視覚的に全体像が分かるようにする・鉄分や亜鉛のサプリを摂取するなどがある。他にも、適度な運動をすることや、精神科や心療内科を受診することで改善する可能性がある

この記事では、ADHDの方の頭の中がごちゃごちゃしてしまう原因や、特にごちゃごちゃしてしまう場面、その対処法について解説してきました。

目に見えない感覚を他者に伝えるのはとても大変なことです。すでに様々な対策をとっていても、なかなか良くならない方もいらっしゃると思います。

たとえ劇的に良くなることは難しくても、自分に合う治療や工夫の方法が見つかれば、少しずつでも改善していく可能性はあります。今後、当事者目線から作られたアプリや製品も増えていくと思うので、ある程度探すアンテナを張っておくといいかもしれません。

決してひとりで抱え込まずに、信頼できる人や適切な機関に相談することが大切です。日々の生活が、少しでも送りやすくなるかもしれません。

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