就労移行支援

障害者が就労移行支援からフリーランスは可能?おすすめの職種を紹介

障がい者や難病の方を対象に、就労をサポートしてくれる就労移行支援事業所。

就労移行支援事業所からフリーランスで働きたいという方もいると思います。

しかし、

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「就労移行支援事業所からフリーランスになれるのか知りたい」
「人間関係や過去のトラウマから一般企業で働くのは怖い」
「フリーランスで働いてみたいけど、スキル不足で困っている」

という方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、就労移行支援事業所からフリーランスを目指せるか、ということについて福祉サービスに従事している私が詳しく解説します。

  • 就労移行支援事業所からフリーランスになれるのか
  • フリーランスになるときにおすすめの職種
  • フリーランス以外にも働ける方法3つ

ということをまとめました。

あなたに合った働き方が見つかるかもしれないので、ぜひ参考にしてください。

※この記事では、フリーランスの定義を「開業届を提出し個人事業主として企業と契約して仕事をしている人」としています。

就労移行支援事業所からフリーランスはグレーゾーン

グレーゾーン

就労移行支援事業所からフリーランスを目指すことは問題点も多く、グレーゾーンなのが現状です。

なぜなら、まだ日本ではフリーランス自体が「ちゃんとした職業」として認められていないからです。

それが就労移行支援事業所とどんな関係があるのでしょうか。

就労移行支援事業所のゴールは企業と雇用契約

就労移行支援事業所は利用者に職業訓練をして、就職をサポートする場所です。

利用者と企業が雇用契約を結ぶことが、就労移行支援事業所のゴールと言えます。

しかし、フリーランスは企業と雇用契約を結びません。
そのため事業所としても就職実績として認められない可能があります。

日本では、フリーランスは就職としてみなされないため、就労移行支援事業所としてもグレーゾーンというわけです。

フリーランスは大変なことも多い

フリーランスは「人間関係や時間に縛られない自由な働き方」と思う方も多いのではないでしょうか。

決して間違いではありませんが、フリーランスはすべて自分で仕事を取って、管理して、利益を上げ続けないといけません。

これは健常者の方でも、大変なことなので、フリーランスは非常に難しい働き方と言えます。

体調が悪くても、代わりに作業をしてくれる人はいないので、自分で解決しないといけません。

  • 最初のうちは収入が安定しないこともあるでしょう。
  • 仕事が無くなったときに助けてくれる人脈や、頼りになる人も必要です。
  • 時間の管理や税金対策、確定申告など、やるべき仕事は山のようにあります。

体力的、精神的、経済的にも不安定な働き方になるフリーランスは、事業所もサポートしにくいのです。

今後、就労移行支援事業所からフリーランスは認められる?

就労移行支援事業所からフリーランスを目指しにくいのが現状です。

どうしても会社勤めに勇気が出ない方にとっては、辛い現実だと思います。

ですが、フリーランスとして働くことは決して悪いことではありません。働き方にも多様性が求められている今、フリーランスも立派な仕事として認められつつあります。

ここでは、就労移行支援事業所とフリーランスの今後について解説してきます。

将来的には認められる可能性がある

将来的には、フリーランスのカリキュラムを組んだ就労移行支援事業所が出てくる可能性が高いです。

障がいがあっても、高いスキルを発揮できる方はたくさんいます。

それと同時に、就労移行支援事業所でもプログラミングやWebデザインのカリキュラムを取り入れる所が増えてきました。

「働き改革」や「働き方の多様性」が求められる中で、個人のスキルで仕事を得て活躍することは、立派な職業になるかもしれません。

さらにSDGsの広まりによって、年齢や性別、障がいによって区別や差別の無い社会を作ることが定義されています。

「障がいがあるから仕事ができない」という考え方は、もう終わりました。

障がいがあっても高いスキルで仕事ができて、フリーランスの働き方が一般的になれば、就労として認められるときが来るはずです。

障がい者がフリーランスになるならどんな職種が良いか

ノートパソコンでITの仕事をする男性

就労移行支援事業所からフリーランスになることは難しいのが現状です。しかし、近年テレワークやリモートワークが急速に普及してきました。

人と関わるのが苦手で、就職に勇気が出ない方にはとっては、天職と言えるのではないでしょうか。

そこで、障がいがあっても目指せるフリーランスの職種をご紹介します。

初めての方でもおすすめなのは、次の3つです。

  • webライター
  • プログラマー
  • webデザイナー

学習カリキュラムとして取り入れている事業所も多い職種なので、始めやすいと思います。

ここからは、フリーランスとして有名なこの3つの職種について、詳しくみていきましょう。

Webライター

まず1つ目はWebライターです。
文章力はもちろんですが、特定のジャンルに特化した深い知識や、物事を掘り下げて調べることが得意な方に向いています。

なので、ただ単純に文章を書けば良い、というわけではありません。

言い方を変えれば、お金を払ってでもあなたが書いた記事を読みたい、と思わせる文章力が必要です。

Webライターの年収ですが、記事の内容やスキルにもよりますが、約200万円程度。

正社員として働くライターの平均年収は約450万円なので、ここと比べるとかなり低いです。

しかし、経験を積んでプロのライターになればフリーランスでも800万円以上の年収を手にしている人もいるので、コツコツと努力をしましょう。

参照:プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス白書2019



プログラマー

2つ目はプログラマーです。
プログラマーは、プログラミング言語を使ってホームページやゲームアプリを開発する仕事です。

プログラマーは非常に需要が高い仕事なので、スキル次第では年収300万円以上。30代でも1000万円以上を稼いでいるプログラマーもいます。

障がいがあっても、スキルがあればここまで目指せるプログラマーは夢がありますよね。

しかし、プログラマーになるにはプログラミング言語を覚えないといけません

プログラミング言語はたくさんあり、使える言語によって年収や需要も変わります。

挫折せず、コツコツとプログラミング言語を学習する忍耐力が必要です。

Webデザイナー

3つ目はWebデザイナーです。
WebデザイナーはPhotoshopやillustratorを使って、Webサイトのデザインや絵を描きます。

Webデザイナーとしての平均年収は350万円程度。スキルを磨けば、これ以上の金額を稼ぐことも可能です。

プログラマーと同様に非常に需要が高い職種なので、デザインに自信がある方は挑戦してみてはどうでしょうか。

そんなWebデザイナーですが、Photoshopやillustratorのソフトを使えるようになる必要があります。

最近では、カメラで撮影した写真を加工するスキルも求められるようになりました。

また、クライアントからどんなイラスト、写真が欲しいのか、どこを修正して欲しいのかなど、要望を臨機応変に聞き取るスキルも必要です。

フリーランス以外で働く方法3つ

仕事、働く、就職

どうしても企業に就職するのが緊張する、失敗するのがすごく怖い。
フリーランスになりたいけど、スキルも自信も無い。

という方には、フリーランス以外にも働く方法があります。

ここでは、この3つをご紹介します。

  • 就労継続支援A型事業所
  • 在宅勤務(クラウドワークス、Bizseek等)
  • デリバリー配達員

※就労移行支援事業所に通いながら、福祉サービスの併用やアルバイトをすることは禁止されているので、選択肢としてお考え下さい。

就労継続支援A型事業所

就労継続支援A型事業所は雇用契約を結んで、就職を目指す福祉サービスです。

就労移行支援事業所を調べている方にも、馴染みのある場所ではないでしょうか。

何より事業所と雇用契約を結んでいるので、最低賃金以上のお給料を貰いながら社会復帰を目指せるのが大きな利点です。

勤務時間も4時間から6時間の所が多く、残業などもありません。

ご自身の障がいや不安なことを理解してくれる場所なので、一般企業よりも配慮が充実しています。

スキルも無いし一般就労も不安、という方は就労継続支援A型事業所の利用も検討してみましょう。

近所の就労継続支援A型事業所が知りたい方は、こちらをご覧ください。

⇒ WAMNET 障害福祉サービス等情報検索

クラウドワークス

フリーランスとかなり近い分野ではありますが、「クラウドワークス」もおすすめです。

クラウドワークスには、単発な低単価なものから、高単価なお仕事までたくさんあるので、自分ができるものを選びましょう。

単価の低い案件であれば、特別なスキルは必要ありません。
例えば、「ドラマを見た感想を書く」や「学生時代のあるあるエピソードを書く」という案件が過去にはありました。

単価の低い案件では生活ができるほどの収入は見込めませんが、フリーランスになる練習として活用できます。

最初は金額を気にせず、「家にいながら、自分の力でお金を稼いだ」という達成感を味わいましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自分に自信を付けてください。

クラウドワークスと同様のクラウドソーシングサービスに「Bizseek」というものもあります。

データ入力、ライティング、ロゴ作成、アプリ開発などを中心とした在宅ワークを紹介してくれるサービスです。

まずはこの2つに登録してみて、自分にできそうな案件があるのか探してみましょう。登録は無料です。

デリバリー配達員

お客さんが注文した商品をお店まで取りに行って、自転車やバイクでお客さんの自宅などに届けるサービスです。

スマホのアプリを使って、お店とお客さんの位置情報を確認して、素早く配達を行います。

このデリバリー配達員は、企業やチェーン店に雇われて行うものではありません。完全に個人で行うので、黙々と自分のペースで働くことができます。

しかし、道に迷ったときや何かトラブルが起こっても自分で解決しないといけません。

お店の人や、お客さんとも僅かですが、コミュニケーションを取ります。全く人と関わらない、というわけでは無いので注意しましょう。

自転車に乗って配達をするので、体力がある方や臨機応変に物事を解決できる方にはおすすめです。

まとめ|就労移行支援事業所からフリーランス

ここまで、就労移行支援事業所からフリーランスを目指せるかについて見てきました。

  • 就労が目的の就労移行支援事業所からフリーランスはグレーゾーンなのが現状
  • 就労移行支援事業所からフリーランスになるなら、Webライター、プログラマー、Webデザインがおすすめ
  • スキルに自信が無い方は就労継続支援A型事業所なども検討してみる

ということでした。

現在、フリーランスを推奨している就労移行支援事業所は多くありません。

決してフリーランスが悪いわけではなく、あなたに合った働き方をすることが何より大切です。

ゆっくりで大丈夫なので、あなたに合った働き方を少しずつ見つけていきましょう。

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